美白の大敵は紫外線。紫外線による肌へのダメージはシミやくすみの原因となり、肌の透明感を奪ってしまいます。美白を目指したり、シミを薄くしたりするには、アンプルールをはじめとする美白成分を含んだスキンケアで正しい美白ケアを心がけることが大切。ここでは美白化粧品に含まれる代表的な有効成分について解説します。
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シミやソバカスを防ぐ成分は厳密に定められている
美白ケア用のスキンケアには、美白のための有効成分が配合されています。有効成分とは、厚生労働省により効果・効能が認められている成分のこと。有効成分の配合が認められるのは「医薬品」と「医薬部外品」に限られるため、「化粧品」には含まれていません。
各メーカーが医薬部外品に配合する成分のうち、厚生労働省により「メラニンの生成を抑え、シミやソバカスを防ぐ」あるいはこれに類似した効能を表示することが認められた成分。安全性と有効性(効果)の観点から、配合する量が決められており、配合量を変更するためには新たな薬事申請が必要となる。新たな成分の基礎研究から薬事許可の取得までにはおよそ10年程度の期間がかかると言われており、そのハードルの高さから、現在およそ20種の成分が認可されているにすぎない。
引用:資生堂
市販の化粧品に配合されている代表的な美白成分の一覧
代表的な美白成分としては次の3タイプに分類できます。
1.チロシナーゼの働きを阻害する成分
1つはメラニン生成に関与する酵素・チロシナーゼの働きを邪魔するタイプの美白成分です。このタイプにあてはまる成分としては、ハイドロキノンやアルブチン、植物由来の成分であるエラグ酸やルシノール、麹由来のコウジ酸などがあります。
ハイドロキノン
ハイドロキノンはコーヒーや紅茶などに含まれる成分。かつて写真の現像に使われていましたが、現像技師の手が白くなることから美白効果があることが分かりました。強い還元作用を持ち、シミの原因であるメラニンの生成を阻害します。2001年の規制緩和によりスキンケアへの使用が許可されました。酸化すると刺激成分が発生するので、変色したものは使用しないこと。
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近年、ハイドロキノンを改良した「新安定型ハイドロキノン」が登場し、注目を集めています。その新哀帝型ハイドロキノンを採用した美白コスメがアンプルール。当サイトではアンプルールを90日間試した本音のレビューを掲載していますのでごらんください。
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アルブチン
アルブチンはコケモモや洋梨に含まれる成分。ハイドロキノン同様、メラニンの生成を抑え、シミやソバカスの発生を阻害します。ハイドロキノンにブドウ糖を結合させることで安定化させ、刺激が少ないのが特徴です。資生堂が特許を持っていましたが現在は期限が切れたため、ディセンシア サエルなど様々な美白化粧品に配合されています。
エラグ酸
イチゴやラズベリーに含まれているポリフェノールで、ハイドロキノンと同じくメラニンの生成を阻害します。副作用が少ないため比較的安全な美白成分です。
ルシノール
シベリアモミの木から抽出された成分。植物由来なので副作用が少なく安定性が高いのが特徴。チロシナーゼの働きを阻害してメラニンの黒色化を防ぎます。ポーラが開発。
コウジ酸
その名の通り、米麹から発生する成分。酒造現場で働く人たちの手が白いことから発見されました。分子サイズが小さく浸透しやすい特徴があります。一時規制されていましたが無害であることがわかり、現在では様々なスキンケアに使用されています。
リノール酸(リノール酸S)のように、チロシナーゼの数そのものを減らすことで美白効果を狙うものもあります。
2.メラニンに変わるのを阻害する成分
2つ目は、メラニンの前段階の物質であるメラノブラストがメラニンに変わるのを阻止するタイプの美白成分です。これには甘草エキスやコウジ酸、ビタミンC誘導体などがあげられます。
甘草エキス
植物であるカンゾウから生成される漢方薬で、皮膚科でも抗アレルギー薬として処方されることが多いもの。肝班によるシミには効果が高いとされています。
ビタミンC誘導体
ビタミンCは強い還元作用を持ち、紫外線によって生じた活性酸素を除去します。様々な化粧品にも配合されていますが、壊れやすく安定性にかける欠点がありました。そこで、生まれたのがビタミンC誘導体です。安定化し浸透しやすい特徴があります。
コウジ酸
※前項参照
3.メラノサイトの生成を阻害する成分
3つ目は、メラニン生成の指令を出すメラノサイトに働きかける美白成分です。カミツレエキス(カモミラET)、トラネキサム酸がこれにあてはまります。なお紫外線以外の原因でできるシミ「肝斑」の改善には、「肝斑」にも有効とされる美白成分を使うことが必要です。トラネキサム酸や甘草エキス、ハイドロキノンなどが代表的な成分になります。
カミツレエキス
カモミールとして知られるカミツレから抽出されたエキスです。色素沈着を防ぐので、シミ・そばかすなどを防ぎます。色素沈着抑制、紫外線防止として使われてます。
トラネキサム酸
抗炎症作用を持つ成分で、皮膚の色素沈着を防ぐ効果があります。シミや肝斑の治療薬として皮膚科でも処方されています。
甘草エキス
※前項参照
ハイドロキノン
※前項参照
美白の基本は保湿ケア!代表的な潤い成分
肌のターンオーバーや肌バリアを正常な状態に保ち、シミの原因となるメラニンが蓄積するのを防止するためにも、肌を常に潤いのある状態に保ちましょう。保湿ケアはスキンケアの基本です。潤いが失われた肌は肌バリアを低下させ、敏感肌や小ジワ、シミ、肌の老化などの肌トラブルの原因になります。お肌の潤いは肌の健康と直結するのです。
代表的な保湿成分としては、ヒアルロン酸やセラミド、プラセンタ、アミノ酸などがあげられます。
セラミドは刺激が少なく敏感肌にも相性良い
なかでもセラミドは、角質層にもともと存在している天然の保湿成分(MMF)です。加齢などの原因で減少してしまった分を補うことで、肌の水分保持能力や肌のバリア機能の改善に効果があるといわれています。
もともと人の肌に存在している成分なので刺激も少なく、肌のバリア機能が弱っている乾燥肌、敏感肌の人でも使いやすい成分です。実際私も乾燥肌なのですが、セラミドを使うことでかなり乾燥が改善されてきました。
ちなみにセラミドは脂質なので、オイルが配合された化粧品のほうが肌への浸透性が高くなります。美容液や乳液、クリームで補うのがおすすめです。
美白やシミを薄くするためのサプリと漢方薬
美白ケアには、身体の内部からのケアも大切です。バランスの良い食生活はもちろんのこと、サプリも活用して内側から美白を目指していきましょう。
まずは抗酸化作用のあるビタミン類が基本
美白やシミを薄くしたい場合には、肌の新陳代謝を高めるビタミンB群や、美白に役立つビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンEといったビタミン類のほか、メラニンの生成を抑えるL-システインなどを積極的に摂りましょう。
さらにリコピンなどの抗酸化物質もシミの予防に効果的と言われています。肝斑対策のサプリには、ビタミンC、L-システイン、トラネキサム酸がよく配合されています。
漢方も取り入れ上手に美白ケア
またサプリではないのですが、当帰芍薬散や加味逍遙散のようなホルモンバランスを整える漢方薬も、肝斑の改善を目的としてよく使われます。
これらのサプリや漢方薬はすべてドラッグストアなどで購入が可能です。医師の処方箋が必要ない分、気軽に試すこともできます。特にビタミン類や抗酸化サプリは美肌やアンチエイジングのみならず、風邪の予防など日頃の健康維持にも役立ちます。
美白は1日にしてならず!地道なケアが大切
美白によいといわれる化粧品やサプリはいろいろありますが、時間をかけて効いていくタイプのものがほとんどです。そのため即効性を求めてしまうと期待を裏切られることもあります。しかし続けていくことで、肌の乾燥が改善したり、シミができづらくなったり、と少しずつ効果が現れてきます。
紫外線などによる身体や肌へのダメージは日々蓄積していくものですので、こまめにそのダメージを取り除く努力をすることが大切です。一喜一憂せず、気長に毎日の肌ケアを続けていきましょう。
またいくら美白効果のある化粧品やサプリにお金をかけても、日頃の生活習慣が乱れていれば効果が出ないことがあります。十分な睡眠・バランスの良い食生活・適度な運動といった規則正しい生活は、美肌づくりにも絶大な効果を発揮します。
これらの規則正しい生活が土台だとしたら、化粧品やサプリはあくまでも補助。頼り過ぎは禁物です。美白ケアを始めるときは、せっかく買った化粧品やサプリを無駄にしないためにも、生活習慣の見直し・改善を忘れずに行なっていきましょう。
毎日の地道な努力が、数年後のきれいな素肌を作るのです。